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厚労大臣あてに要請書提出 「介護報酬の引き上げ」など3項目を求める

2026年08月03日掲載

7月31日、日本介護クラフトユニオン(NCCU)は、2027年度の介護報酬改定にあたって介護報酬の引き上げなどを求める要請書を厚生労働大臣あてに提出しました。

この要請は、NCCU染川朗会長とUAゼンセン永島智子会長の連名によるもので、介護従事者が安心・安定して永く働き続けることができる介護報酬の実現に向け、次の3項目を求めたものです。

【要請内容】
1.処遇改善加算相当額を基本報酬に組み込み、介護従事者の処遇改善を確実に担保する仕組みを構築するとともに、介護報酬を引き上げること
2.簡素で分かりやすく、安定的な事業運営を支える介護報酬体系とすること
3.介護保険制度の持続可能性を確保するため、必要なサービスを抑制しない安定的な  財源確保策を講じること
※要請書全文は本ページ下部のPDFをご参照ください

この日、NCCU染川朗会長、村上久美子副会長、島卓事務局長は、UAゼンセン組織内議員の川合たかのり参議院議員、田村まみ参議院議員、堂込まきこ参議院議員とともに厚生労働省を訪問。上野賢一郎厚生労働大臣あての要請書を黒田秀郎老健局長に手渡しました。

染川会長はまず、NCCU組合員の直近の賃上げ状況について報告しました。
「現時点での推計値ではあるが、2026年度の臨時報酬改定や、事業者の努力によって賃上げ額は他産業と同等となる見込みである」
そのうえで、「しかし、これは今年度に限ったことであり、ここ数年の他産業との格差拡大によって、月平均8万円の格差縮小には至っていない。このような状況のなか、人材確保どころか、人材流出に歯止めがかからず、特に在宅系のサービスを中心に事業所の廃止、休止が相次いでいる」と現状について述べました。
さらに、「国は、『骨太方針2026』のなかで、介護・福祉の公定価格について、人材確保、経営の安定などに必要な対応を行うとしている。また、介護・福祉分野において他職種と遜色ない処遇改善の実現を掲げている。まずは速やかに月平均8万円以上の賃金格差を解消してもらいたい」と『骨太方針』の確実な実施を求めました。

続いて村上副会長が要請3項目について説明しました。
「要請内容の主題は、介護人材を確保するために、介護従事者の処遇改善と介護報酬の見直しが必要である」と改めて強調しました。
特に2024年度の報酬改定で訪問介護などの基本報酬が引き下げられたことや、物価高騰などによって訪問介護事業者の倒産件数が過去最多となったことに言及。
「必要なサービスを受けられない、いわゆる『介護難民』の増加や、中山間地域などでサービス提供体制が崩れることが懸念される。介護保険料を支払っていても、必要なサービスを利用できない状況になれば、介護保険制度そのものへの信頼が揺らぐ。将来にわたって介護職が選ばれる仕事となるよう、賃金水準の改善、報酬体系の簡素化、安定財源の確保が必要だ」と訴えました。

これを受けた黒田局長は、介護職員の処遇改善に関わる処遇改善加算について、以前は18パターンあった制度を4区分へ再編し、事業所の事務負担軽減に向けた見直しを進めてきたことを説明しました。今後は、この4区分を基盤としながら、より分かりやすく利用しやすい制度となるよう検討を進める考えを示しました。
また、介護報酬全体についても、「さまざまな加算が存在し、取得要件の確認や請求業務が現場の負担になっている」との認識を示し、加算の取得状況などを踏まえながら、制度の簡素化に向けた検討を進めていることを説明しました。
処遇改善については、「介護従事者の賃金改善を進めるためには、まず原資の確保が必要」としたうえで、現役世代と高齢世代の双方が納得できる制度のあり方を模索しながら、介護人材の確保や処遇改善につながる施策を進めていく考えを述べました。
さらに、今後の介護報酬改定に向けて、現場で働く介護従事者や関係団体からの意見が重要であるとの認識を示し、制度の見直しにあたって現場の声を反映していきたいと述べました。

今回の要請をさらに後押しするため、NCCUでは、現在『50万人署名活動』に取り組んでいます。2027年度の介護報酬改定が、介護業界で働くすべての人の処遇改善につながるよう求めるもので、寄せられた署名はあらためて厚生労働大臣への要請として提出する予定です。

▶2027介護報酬改定に係る要請書

 

要請書提出後、厚労省内で記者報告会を行いました。

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