5月13日(水)、NCCUは政治顧問の早稲田ゆき衆議院議員の要請を受け、参議院議員会館にて3党合同でのヒアリングに参加しました。
このヒアリングは、内閣が衆議院に提出した「社会福祉法等の一部を改正する法律案」の審議を前に、対応を検討するために中道改革連合・立憲民主党・公明党合同による厚生労働部会で実施されたものです。
NCCU村上久美子副会長は、主に以下の3点について見解を述べました。
【「特定地域サービス、特定地域居宅サービス等事業の創設」について】
見直し案では、中山間・人口減少地域においてサービス提供体制を維持するため、「特定地域サービス」の創設が示されています。具体的には、管理者や専門職の配置要件の緩和や、包括的な報酬制度の導入が可能となる仕組みです。
これについて村上副会長は、介護人材不足の現状を踏まえ、「対象地域の拡大には賛成」とし、一定の理解を示しました。
一方で、「同一市町村内であっても市街地と山間部など地域差が大きい現状がある。対象地域を明確に区分する客観的基準を国が具体的に示す必要がある」と指摘しました。
また、「テクノロジーは生産性向上に寄与するものの、介護職員の代替にはならない」としたうえで、「特に夜勤帯の体制に対する現場の不安が大きい中で、夜勤要件の緩和には慎重であるべき」と強調しました。
【有料老人ホームの見直しについて】
有料老人ホーム(住宅型)に対し、新たに相談支援の分類を設け、原則1割の利用者負担を求める案については、慎重な検討の必要性を訴えました。
村上副会長は「これまで住宅型は在宅扱いとされてきたが、本改正では施設と同様の取り扱いとされることにより将来的に在宅介護においてもケアプランの有料化が進む可能性がある」と指摘しました。
さらに、「今回は介護付きホームとの均衡確保を理由としているが、今後は在宅サービスとの均衡確保を理由に、在宅分野にも利用者負担が拡大される契機となるおそれがある。自己負担の導入は、介護保険サービスの利用抑制を招き、適切なケアが受けられないことによる重度化の進行を引き起こすおそれがあるうえに、利用者の権利意識の高まりによりケアマネジャーの中立・公正性が損なわれ、不適切な要求やサービスの過剰利用を助長する可能性がある。また、請求業務や金銭管理の負担増により、現場の業務が一層煩雑化することが懸念される」といった課題をあげ、慎重な検討を求めました。
また、今回の見直しにより、いわゆる『囲い込み問題』が解決するとされている点について、村上副会長は、「この見直しだけでは解決しない」と指摘。
そのうえで、「重要なことは制度の形式ではなく、利用者本位の選択とケアマネジメントの中立性・独立性が担保されているかである」と述べ、実効性のある仕組みづくりの必要性を強調しました。
【介護支援専門員(ケアマネジャー)の更新制の廃止・研修の見直しについて】
ケアマネジャーの更新制の廃止については、長年NCCUが課題として提起してきた内容であり、「研修の位置づけが明確になる点」や「これまで曖昧であった研修の労働時間取り扱いが整理される点」を評価しました。
そのうえで、研修については「分割受講や時間数見直しなど、現場の負担軽減を図ることと、事業者による受講環境の整備、適切な労務管理の整備が重要」と述べました。
今後の制度改正は、現場と利用者双方に大きな影響を与えることが想定されます。
NCCUでは引き続き、組合員の声を基盤に政策提言を行い、より良い介護制度と働く環境の実現に向けた取り組みを進めていきます。